視察見学会・『播磨ノ國 室津』 | ||||||||
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2005年04月09日
03月05日に「市民と市で創る和泉まちづくりの会」が開催しました『和泉市のまちづくり活動に関する考察とまちづくりビジョンの提案』
シンポジウム(内容は別頁に掲載しておりますのでご参照ください)で基調講演を行っていただきました植田博之氏との打ち合せ中で氏が
育たれた播州地域の話となり、それでは一度行ってみようということになりました。
和泉ノ國大鳥郡生まれの僧行基によって創られたという相生市の東隣・御津町室津の湊を訪れることになりました。
当日は当会の会員、12人が参加しました。朝9時に和泉市・人権文化センターに集合し、3台の車に分乗して室津に向かいました。 片道3時間の長旅でしたが、渋滞もなくちょうど昼時に予定通りに着くことができました。 まずは室津漁港を見下ろす料理屋さんの二階お座敷で地場のおいしく珍しい魚貝料理をいただいてから集落内の探索に出発しました。 << 室津港航空写真
残念ながら江戸時代に六軒あった本陣の建物は残っていませんが、旧豪商の家が二軒現存しています。
一軒は海藻類や生活物資をおもに扱い、また姫路藩の御用金用立ても行っていた『魚屋』で、現在、御津町立『室津民俗館』として公開されています。
参勤交代のおりに本陣が手狭なときには豪商の家にも分宿しましたので、『魚屋』には大名専用の入口や一階の奥座敷、
二階に上段の間があるなど、二十室・百五十畳を越える規模の建物です。
内部には登城籠や民具などが展示されています。
まずここを訪ねました。二階にある船底天井の部屋や上段の間など当時の民家にしては立ちの高い造りになっています。
室津漁港を抱きかかえるように伸びる南の岬の上に『加茂神社』があります。
1180年(治承4)に初めて五社殿ができ、正面には唐門があり東西の回廊に囲まれています。
これらは江戸初期の建物ですが、いずれも国の重要文化財に指定されています。
狩野元信筆の神馬図も奉納されており、これも重文指定されています。
このお社は40段ほどの石段を登った岬上にありますので、神社裏からは家島諸島など東洋のエーゲ海と言われた瀬戸内海の景色を眺めることができました。
右の写真の建物は建築年代は分かりませんが、いまは診療所として使われているものです。 新しく新築中の町屋も何軒か見かけましたが、地場の伝統的な建て方や材料を用いながら新築されておられました。 細いメインストリートに沿って町屋が肩を並べて立つ室津のまちですが、どこか確かな生活のぬくもりのような雰囲気を感じさせられました。 路地まで石畳で舗装された生活空間、街角に設えられたポケットパークなど狭い土地に寄り添って生きる生活の知恵や工夫が満ちていました。 きっと住まわれているひとりひとりがそこに住む誇りをしっかり持っておられて、またまちにずうと興味を持ち続けて自身もまちづくりに積極的に関わっておられるからだろうと思いました。 和泉でのわたしたちのまちづくりでも見習わなくてはならない点だと思います。 |
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室津漁港から加茂神社をみる |
室津のまちなみ |
「室津海駅館」 |
「室津海駅館」の格子と手摺 |
「室津海駅館」海へのトオリニワ |
加茂神社の石段 |
室津の民家 |
室津を探索中 |
新築中の町屋 |
室津のメインストリート |
室津のメインストリート |
室津漁港 |